ITエンジニアが投票によって技術書やビジネス書を選ぶ「ITエンジニア本大賞 2021」の結果が発表されました。
「ITエンジニア本大賞」は、仕事の役に立った本、初学者におすすめの本、ずっと手元に置いておきたい本など、おすすめの本をITエンジニアがWeb投票で選ぶイベントです。
主催は翔泳社ですが、対象となる書籍は出版社を問わず技術書、ビジネス書全般となっています。刊行年も関係なく、これまで大賞に選出された書籍を除き、この1年を振り返っておすすめしたい書籍が対象となります。
今回も技術書部門とビジネス書部門それぞれのベスト10が発表されました。
以下は選出された技術書部門とビジネス書部門それぞれのベスト10を、Amazon.co.jpへのリンクと画像、概要で紹介したものです。正式な結果は公式サイトでご覧ください。
図解即戦力 Amazon Web Servicesのしくみと技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書
Amazon Web Services(AWS)のしくみや関連技術についてわかりやすく解説する図解本です。エンジニア1年生、IT業界などへの転職・就職を目指す人が、AWS関連の用語、しくみ、クラウドとネットワークの基礎技術などを一通り学ぶことのできる1冊目の入門書としてふさわしい内容を目指します。本書では、クラウドやネットワークの基礎から解説し、AWSのサーバーサービス、ストレージサービス、ネットワークサービス、データベースサービスについて具体的なサービス名を挙げながら初心者向けにわかりやすく紹介します。今までのAWS解説書では用語がわからず難しかったという人も本書なら安心して学ぶことができます。
アフターデジタル2 UXと自由
本書ではアフターデジタル先進国に注目し、特に中国のアリババやテンセントといった巨大デジタル企業の「戦略」、表面的な取り組みの奥にある「本質」に迫ります。
アフターデジタル社会になると、市場のルールが変わると考えたほうがいい。キーワードは「UX」。そして、アフターデジタル社会において成功企業が共通で持っている思考法を「OMO」(Online Merges with Offline)と呼びます。社会の変革は避けようがないなら、こうした新たなルールをいち早く学び、自社の立ち位置を決めて戦略を練らねば負けてしまいます。既に新たな成果を出し始めている日本企業もあります。デジタルを強みにするには必読の書です。
シン・ニホン AI×データ時代における日本の再生と人材育成
現在の世の中の変化をどう見たらいいのか? 日本の現状をどう考えるべきか? 企業はどうしたらいいのか? すでに大人の人はこれからどうサバイバルしていけばいいのか? この変化の時代、子どもにはどんな経験を与え、育てればいいのか? 若者は、このAIネイティブ時代をどう捉え、生きのびていけばいいのか? 国としてのAI戦略、知財戦略はどうあるべきか? AI時代の人材育成は何が課題で、どう考えたらいいのか? 日本の大学など高等教育機関、研究機関の現状をどう考えたらいいのか? 『イシューからはじめよ』から9年―。ファクトベースの現状分析と新たなる時代の展望。
みずほ銀行システム統合、苦闘の19年史 史上最大のITプロジェクト「3度目の正直」
みずほフィナンシャルグループ(FG)が2011年から進めてきた「勘定系システム」の刷新・統合プロジェクトが2019年7月、ついに完了した。富士通、日立製作所、日本IBM、NTTデータを筆頭に1000社ものシステムインテグレーターが参加したものの、2度にわたって開発完了が延期になったことから、なかなか完成しないスペイン・バルセロナの教会にちなんで「IT業界のサグラダファミリア」とまで呼ばれた史上最大級のITプロジェクトだ。みずほFGは完了までに8年もの年月と、35万人月、4000億円台半ばをつぎ込んだ。
新勘定系システム「MINORI」開発の全貌と、みずほ銀行がこれから目指す金融デジタル化戦略を、みずほFGにおける19年の苦闘の歴史を追いかけ続けた情報システム専門誌「日経コンピュータ」が解き明かす。多くの日本企業が直面する情報システムの老朽化問題、「2025年の崖」を乗り越えるヒントがここにある。